偲ぶ事、想うに至らず


いろんなこと、知らなくてもいいことを知ってしまうと、
感情のあちこちに歯止めがかかる。昔はなかった。
大人になったというより、少しすれたのかもしれない。
だって、私は分からなくなってしまったから。
「いつか忘れられるならば、その程度のもの」

すごくすごく好きで、別れの決断は身を切られる様で、
泣いて泣いて、絶対そんなこと出来ないって思っても。
どうして、別れたら、いつしかそれを受け入れるの?
それどころか、嫌悪感が生まれてしまうこともある。

形式的には過去の恋愛であっても、1人の人間として
大切でかけがえのない人と思う人もいる。
けれど、それでもやっぱり、分からない。
どうして時と共に、心と境遇の変化に沿い流れうるの?

嘗てこんな偏って不出来な私に想いを寄せててくれ、
びっくりするくらいラブレターなんかをくれた人も、
おそらくもう今はあきらめてしまった。
もしかすると帰る場所があるからこその積極性だった
かもしれない。でも。どうして、あきらめがつくの?

そして、人の気持が分からなくなってきた。
相手に恋人がいたと後から知ったとき。
どうしてその事実を噛み砕き納得させ、ずるいとも
言えず、つらくても、いずれは身を引けてしまうの?

この人が誰より好きだ、って、そう強く思ったとして。
どうして心変わりなんて言葉が存在するのだろう?
何があっても全て許せそうな、胸が痛い程の気持ち、
どうして様々な出来事を経て、崩れてゆくのだろう?
本当に分からなくなってきてしまった。
永遠の想いって何だろう?本物の愛って何だろう?

人の気持って、なんて脆く儚いものなんだろう。
お互いの努力がなければ、一時の感情に終わる。
努力なくして、永遠の愛なんてある?
あきらめのつかない本物の愛なんてある?
もしもそんな物があるのなら、分かるまで教えてほしい。


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