2005年3月

 

05/03/04
《花粉は敵》 ウィーン.ド.ド.ド.ド.ドカバリガッシャーン
近所の騒騒しい工事音で目が覚めた朝。
いつもの様にそそくさと準備をし、アパートを飛び出した。
口には、花粉対策の、口ばし型したあのマスクを忘れない。
急がなきゃ…。電車が出るまであと8分。
ふたつ向こうのアパートの角を一目散に駆け抜ける。
と、工事現場のお兄さん達の1人が私を指差して
『あ。ウォーズマンだ!!』
(失敬な、せめてウォーズウーマンと言いたまえラーメンマンども)
今度言われたら絶対「あ。ラーメンマンだ!!」と叫び返そう。
急いでいたため、面白い瞬間を逃してしまった。
そんな訳で、まだまだ口ばしマスクが手放せません。



05/03/06
素敵な贈り物。手作りのお香たてをいただきました。

岐阜から届きました。すごく素敵でした。
とても優しい煙の立ち昇るお香と、あたたかな風合いのお香立て。
うれしかった…手作りって、あったかいなぁ。


05/03/11
今夜は新月。あのまま、何事も起こらなければ…
何もかもが平和で、何も憂いが無くなれば、田んぼや森の近くの
古い小さな平屋にでも引っ越して、そこに一生住むつもりだった。
実家からピアノを運び入れ、当時つきあっていた人の持ち物も
徐々に運び込まれ、緑と楽器に囲まれた暮らしになるはずだった。
夕暮れには海へ向かい、月が昇れば波の音と月光に包まれる日々。
歳をとったら川沿いをゆらゆら犬の散歩なんかするんだと、夢見てた。



05/03/12
今日はだいぶ前からの予定…ツインズよしはしへ向かう。
4月末のライブでまたお世話になるよしだよしこさんの歌を聴きに。
偶然先月のKillingTimeの方々と同じお店だったので迷わず到着。
よしこさんはいつも素敵。あんな歳のとり方をしたいなぁ…。
落ち着いた、努力と感性に裏打ちされた音を浴びていると、
とても実りある時間を過ごしてるようで幸せ。
その後、ラカーニャへ行ったら、イベントはもう始まっていた。
慌てて座ろうとしたらスクリーンのどまん前でした(すみません)。
移動。よかった、知ってる顔がまん中あたりに2人いる。。
恐れ多くも椅子をひきずっていって(すみません)隣に座る。

オリーブ入りのツナサラダ美味しかったなぁ。
うちに今ちょうどオリーブが、レンジの横に一瓶、鎮座まします。
マティーニっていうより、やっぱ、パスタかサラダかなぁ。
近いうち、オリーブ入りのツナサラダ、トライしてしまいそう。

途中生のライブが挟まれました。ボトルネック演奏の印象が強烈。
それより何より、私は男の人がピアノ弾く姿がとても好きです。
なにせあり婆、リッキーリージョーンズになりたくて、
トムウェイツみたいな人を探して三千里です(意味わかりません)。
大きなスクリーンで映像を伴うと、まるでライブ会場に
いるかのような感覚になれました。すごくいいライブばかり。
演奏終わると毎回、思わず拍手してしまいそうになりました。
カウンターの方からあがる歓声が臨場感を増したりなんかして。
イベント後に見た70年初頭の野外ライブ映像もまた衝撃。
ジョニミッチェルに対する見る目がちょっと変わりました。
なんというかその…あったのね、初々しい時期が、というか、笑。

2つの会場をハシゴ、とても充実した、素敵な音を浴びた夜でした。


05/03/17
お椀の様な形をした月の下を、薄い雲が速度を保って通り過ぎてゆく。
今日は昼過ぎまで雨が降り、割と風も強かった。
そのせいか、梅や椿の花が、アスファルトのそこここに散らかっていた。
杉花粉も空中に舞っていた(見えないけど目の痒さで分かる)。
普段はコンセントを抜きっぱなしで邪魔なだけの空気清浄機、唯一
この季節だけは部屋の中央にでしゃばっても愛らしく、まさにフル稼働。

国境の南、太陽の西/村上春樹に出てくるハジメ君みたいな人を、
私はとてもよく知っている。もっとも、小説よりずっと、生臭いけれど。
出会いと別れにおける衝撃は、良くも悪くも、それは多かれ少なかれ、
更なる次の出会いと別れの衝撃の上塗りにより徐々に薄らいでゆく。
東海地方のみんなは、渡り鳥の歌を歌わなくなった私を知らない。
だから、帰省ライブをする度にもう忘れかけたあの曲をリクエストされ、
サビでみんなが声を合わせてくれたりなんかする。嬉しい事だけれど。

今日もお椀の様な月をまっすぐに見上げ、
繕った羽根を窄め、慕う気持ちをつと差し出すんだ。
彼らの流した骨の成分が、蒸発した涙が、梅や椿の香りが、
あの頃の記憶が、月の下をゆく雲が、心をそっとすり抜けてゆく。



05/03/20
花粉が嫌で嫌で、うちから一歩も出たくない。でも食料もないので、
近所のスーパーへ立体マスクにメガネ、深々と帽子を被り
全身黒ずくめ、見るからに怪しげな井出達で出かける。
はっ。    お財布に残金が  \700  
銀行のATMも、ATMのあるコンビニも、スーパーとは反対方向。
無理やり手持ちの金額内でこの週末の食料を
まかなってしまおうという暴挙に出るあり婆。
頭の中で、生活の知恵なる、食材のやりくりというやつを捻出する。
モヤシ ホールトマト缶 生シイタケ5枚入り ハクサイ1/4カット
ガンモ揚げだし豆腐の詰め合わせ ニラ 玉ネギ.......合計 \679
ふぅ、なんとかギリギリだよ (ATMいけよ)。
パスタやお米、味噌、冷蔵庫にアボカド、チーズやキウイやヨーグルト、
冷凍の肉や浅漬け(←最近はまってる)、この3日間これで乗りきるぞ。
もう一歩もアパートから出ないぞ。出るもんか。ぜったい。
そう思った直後、外出しなくちゃならない用事がある事を思い出した。

例えばテスト週間になると、部屋の片付けをする。
片付けの最中にフォトアルバムなどが出てくると眺め物想いに耽る。
机の上の小説たちが優しい声でおいでおいでと呼んでいる。
助けて! 抗えない悪魔の欲望が湧き上がる。裏表紙のあらすじを
実にいとおしく読み上げ反芻する。もう一回お風呂入ろうかな。
だめだだめだ、やらなきゃいけないことがあるだろ。
外出しなくちゃならない用事もあるんだから。
人生の時間は限られているんだ、mixiなんてやってる場合か、ほら、
無駄にするんじゃない、時間を。恨めしい眼をして背表紙達を眺める。



05/03/29
オーディオの青い照明と月のランプだけを灯す。
ゆらゆらと柔らかく漂いながら昇ってゆく煙。
照明と投影、静かに青白く昇ってゆく煙。
最近、毎日お香を炊いている。蝋燭はしばしお休み。
すぐ隣で空気清浄器が煙を自動感知し動力を上げる。
願わくば、煙は吸わず、花粉だけを吸っておくれ、笑。
なんだかとっても忙しい。歓送迎会や花見もある季節。
実は、コンパとか、大勢の飲み会が苦手なあり婆。
雨を切望する日に限って、雨は降らない。

6月の東海と関西ミニライブツアーの日程、ほぼ暫定。


竹輪の磯辺揚げ、筍と鳥と長ネギの煮物。
揚げ物なんてするの、もう何年ぶりだろう。
近所に食材の安いスーパーを発見したからかな。
突如として節約欲が芽生える(もっと早く芽生えろってば!)。

 

過去の徒然の目次へ戻る

目次へ戻る